DXの推進
三菱製鋼では2021年からDX推進室を発足し、全社を挙げたDigital Transformation(DX)化を推進しています。
DXとは単なるIT活用による業務プロセスの効率化だけでなく、ITなどのデジタル技術を駆使して、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、新たな価値を生み出す活動です。
急激な社会変化やデジタル化が進展する社会環境の中、DX推進は三菱製鋼にとって「重要な経営戦略」となります。
DX推進室としては、「2030年の目指す姿」として以下目標を掲げています。
- 1顧客への対応を変え、現場のプロセスを変え、顧客満足度を向上し、売上・利益の拡大を目指す。
- 2全体業務を連携、経営情報を見える化、迅速な経営判断につなげる。
- 3各部門と連携し、従業員のエンゲージメントを向上させることにより、働きがいのある職場を構築する。
DX推進によるビジネス効果
DX推進による業務の効率化を進め、顧客満足度の向上を図り、売上・利益拡大、新規事業を創出することにより企業価値の向上を図ります。
DX推進による全社事業を連携・見える化
顧客対応と製造部門の両輪をDX化推進することにより、売上拡大、利益拡大を図ります。併せて、DX化による“見える化“された経営情報により、経営判断の迅速化を図ります。
DX推進に必要な人材の育成
三菱製鋼では、各事業(製品)に精通した多様な人材が多く働いていますが、その多くはビジネス人材(A)です。
一方、システム部門のメンバーは、高いデジタルリテラシーを保有しており、その多くはDX技術人材(B)です。
目標の達成には、ビジネスとデジタルの双方を深く理解して、ビジネス人材(A)とDX技術人材(B)をつなぐDXビジネス人材(C,C+)が必要不可欠です。そのために、全社員にDXリスキリングを行い、デジタルを標準装備します。
当社では、このDXビジネス人材(C+)を全社で拡大していく方針です。
新しいデジタル技術の活用やRPAによる業務改善推進等を通じて、2025年度までに 100名育成を目指します。
当社は、8月1日に経済産業省が定める「DX認定事業者」に認定されました。
DX認定制度は、デジタル技術による社会変革に対して経営者に求められる事項を取りまとめた「デジタルガバナンス・コード」に対応し、「デジタルによって自らのビジネスを変革する準備ができている状態(DX-Ready)」と認められた企業を国が認定する制度です。
当社は、2023中期経営計画において1.稼ぐ力の強化 2.戦略事業の育成 3.人材への投資 4.サステナビリティ経営を基本方針としています。この4つの方針に基づいた計画の実行には、デジタル技術の活用が必須です。経営、現場、システムをはじめ、全社一体となって取り組むことで、「既存製品の競争力の向上」「業務改善の枠を超えた価値の創造」を実現し、「お客様へ新しい価値サービスの提供」ができるよう、DX化を推進してまいります。
基本設備(ハード品) の構成は変えずに、制御系+ソフトを自社主導で汎用機器へ置換
- STEP.1:熟練工の技をデジタル化+ノウハウを数値化+省人化
- STEP.2:最新のセンシング機器を活用してデータ収集+ノウハウ蓄積・解析
- STEP.3:品質・生産性向上+設備故障予見 ⇒ 完全自動化、人手不足を解消
今回の事例をパッケージ化し、他の事業所への水平展開を進めてまいります。