DXの推進

三菱製鋼では2021年からDX推進室を発足し、全社を挙げたDigital Transformation(DX)化を推進しています。
DXとは単なるIT活用による業務プロセスの効率化だけでなく、ITなどのデジタル技術を駆使して、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、新たな価値を生み出す活動です。

急激な社会変化やデジタル化が進展する社会環境の中、DX推進は三菱製鋼にとって「重要な経営戦略」となります。
DX推進室としては、「2030年の目指す姿」として以下目標を掲げています。

  1. 1顧客への対応を変え、現場のプロセスを変え、顧客満足度を向上し、売上・利益の拡大を目指す。
  2. 2全体業務を連携、経営情報を見える化、迅速な経営判断につなげる。
  3. 3各部門と連携し、従業員のエンゲージメントを向上させることにより、働きがいのある職場を構築する。

また、当社は2023年8月、経済産業省が定める「DX認定事業者」に認定され、2025年8月に更新しました。
認定の有効期間は2027年7月末までです。

DX基本方針

データとデジタル技術を核とした構造改革を通じて、全社的なデータ基盤の整備や業務の可視化・効率化を進めるとともに、推進の基盤となるDXビジネス人材の育成と情報セキュリティ対策の強化により、当社の持続的な成長を加速させていきます。

ロードマップ

2023~2025年はDX実現に向けた基盤づくりを行い、2026年以降の本格的なDXの取り組み・実現に向け活動を推進します。

DX推進組織

事業部を超えたより広い視点で企業改革を図るため、CDOのもと経営企画部内にDX推進室を設置し、DXプロジェクトの企画立案を行っています。また各部門にはDX推進リーダーを配置し、経営陣の考えを迅速かつ確実に現場へ伝達すると同時に、現場レベルのDX推進状況を経営陣が把握可能となる体制を構築しています。

これからの展望と戦略

当社は、2030年のDXのありたい姿である「新しい付加価値創出」に向けて、以下の4つのテーマを重点事項として、取り組みを推進してまいります。

❶ データ分析基盤整備

データ分析基盤の構築に向けて、分散したデータを統合し一元管理を目指しています。基盤の整備により、データドリブンな意思決定を促進し、業務改善から経営判断に至るまで、全社的な変革を加速させます。

❷ DXビジネス人材の育成

当社は、全社員のITリテラシー向上を目指して、各種研修を実施するとともに、DX推進の鍵となるコア人材の育成にも注力しています。2030年度までに150人のコア人材育成を目標として、専門研修を実施し必要な人材の確保に努め、社内の重要なポジションに配置することで、コア人材から周囲に伝播することを通じてDX推進を加速させ、新たな価値創出を実現してまいります。

❸ 生成AIの活用

生成AIの導入は、生産性の向上と業務効率化を実現し、将来的には幅広い分野での活用が期待されています。当社では、事技系社員の55%(2025年9月末現在)にライセンスを付与しており、業務効率化を推進するとともに、新たな付加価値の創出を目指しています。

DX導入事例

鋼材事業・分塊圧延工程におけるDX推進の事例

課題

省人化と技能継承 品質データの蓄積と解析 作業員の熟練度に依存した生産性と品質のばらつき

DXを活用した既存設備の改良により、安価での課題解決を実現
  ● 複雑な操作を汎用性のある一つのコントローラーに統合
  ● SBC・PLC※の実装によるデータ収集・蓄積と作業の自動制御

  ※ SBC(Single Board Computer:小型コンピュータ)
    PLC(Programmable Logic Controller:産業用の制御装置)

効果
操作データを基に制御プログラムを構築
工程の自動制御による仕上がりのバラつき低減
操作ミスの防止
若手社員の工程習熟期間短縮

今後の展望
操作データの分析やセンサー技術の拡張を通じ完全自動化を目指す
接続・汎用性の優位性を活かした他の設備への転用

素形材事業におけるDX推進の事例

「粉末合金製造における作業指示書のデジタル化」