社長年頭の辞
その他
2025年01月06日
新年、あけましておめでとうございます。
年頭にあたり、所信を述べるとともに、皆さんと新たな決意で本年の課題に取り組みたいと思います。
2024年の振り返りと2025年の展望
「2023中期経営計画」2年目となる昨年は、4月に三菱製鋼室蘭特殊鋼㈱が創業30周年、翌5月には広田製作所が創業100周年、10月にはMSM (THAILAND) CO.,LTD.が創業30周年を迎えました。各拠点の皆さんと節目を迎えられたことを喜びつつ、当社グループの歴史の重みを感じるとともに、新たな歴史を紡いでいこうと決意を新たにした一年となりました。
さて、当社グループを取り巻く事業環境ですが、国内外ともに厳しい状況が続いており、今年度は売上面で前期比減収を見込んでいます。一方、利益面ではコスト削減や売価改善といった皆さんの尽力により、前期比大幅増益の営業利益80億円、当期純利益も損失を計上した前期から大幅に改善し、33億円を通期見通しとして上方修正しました。まずはこの「約束」を守ることが今年の第一の目標です。
また、今年4月から始まる2025年度は現中計の最終年度です。目標に掲げた営業利益110億円の達成には、今年度からのさらなる上積みが必要です。国内鋼材の需要環境は厳しいものの、ばね・素形材・機器装置事業や海外鋼材は着実な成長を見せ、これまでの国内鋼材の一本足打法からの脱却が進んでいます。たとえ鋼材需要の回復が遅れたとしても他事業でカバーすることで、目標達成が十分視界に入ってきています。中計目標達成という「実績」を出して、当社の底力を世の中に示していきましょう!
「働きやすく」「働きがい」がある会社に
当社の持続的な成長に向けては、社員の皆さん一人ひとりの活躍が不可欠です。社員の皆さんこそ事業活動の源泉であり、会社としても「人への投資」をさらに推し進めていくつもりです。
昨年も、過去最高水準の賃金改善をはじめ、要望が高かった製造現場の暑さ対策といった環境改善などを進めてきました。しかしながら、昨年実施した2回目のエンゲージメントサーベイの結果から、特に「働きがい」に対する取り組みに課題が多いと感じています。タウンホールミーティング等を通じて得た生の声をもとに、職場環境の改善などを社員の皆さんと一緒に進めていきたいと思います。そして、会社と社員がお互いに知恵を出し合いながら、「働きやすく」「働きがい」を感じられる会社を作っていきましょう。
また、社員の皆さん一人ひとりが、安全で健康に過ごせることが最も大切です。一昨年は『三菱製鋼グループ安全緊急事態宣言』の発令もあり、災害件数は減少傾向にあったものの、昨年は再び増加、特に休業災害の増加が目立ちました。目標とする無災害からは程遠い状況です。「安全」に近道はありません。今一度、安全の基本ルールを振り返り、働く仲間とのコミュニケーションを通じてリスク感受性を高め、安全活動の充実・定着を徹底してください。
また、皆さんとご家族が心身共に健康であること、明るく風通しの良い職場に環境を整えることは、一人ひとりの力が十分に発揮されることに繋がると思います。「健康経営」への取り組みは会社として継続的に推進していきますので、ご家族を含めご自身でも健康管理・増進に努めていきましょう。
最後に繰り返しになりますが、当社が持続的に成長していくためには皆さん一人ひとりの活躍が必要不可欠です。皆さんとともに「人を活かし、技術を活かし、時代の波に乗り続ける」会社を目指して持続的な成長を続けながら、三菱製鋼グループのさらなる発展の歴史を築いていきたいと考えています。
今年一年も皆さんが活躍されることを大いに期待しています。